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とっても微妙で繊細な、あのライン

過去の施工例です。
工場か倉庫の跡を使った「ペットオークション会場」でのテント工事です。
大きな建物の左右に設置しました。
雨の時は雨除け、真夏のピーカン時には日除、そして軒に下がっている透明ビニールカーテンで、木枯らしの時の寒さ除け。
一石二鳥ならぬ一石三鳥とでも申しましょうか。重宝な代物です。

ペットオークション全景

見ていただきたいのは断面形状。
端部を拡大してみましょう。

ペットオークションアップ

屋根の傾斜が直線ではなく、微妙に曲線なのが分かるでしょうか?
屋根が平面ではなく、大きな円弧の曲面になっているのです。
直線の方が、フレームも生地も加工手間が少なくて済むのです。
なのに、何故わざわざ曲線(曲面)にするのか。
理由があります。
その1、曲面にする事によって小さい傾斜角度(緩い勾配)でも雨水が溜まらずに流れる。
その2、曲面にする事によって、風による生地のバタつきが起こらない。
その3、曲面にする事によって、柔軟感が生まれ圧倒される感じが薄れる。
その4、積雪の荷重を円弧両端で支える事になり、天井面がへこむ事を防ぐ。
生地を張込む時、どんなにテンション(張力)を掛けても風でのハタメキを押さえる事はできません。
二次元(平面)の張力では膜面に直角の力に対抗できないのです。
でも、少しだけ曲面にすると、生地端部に張力を掛けるだけで、三次元的に「張る」のです。
この事が、わずかな傾斜でも水が流れる事につながります。
また、フレームのアーチ形状は、水力発電所のアーチ型ダムでお馴染みなように小さな材料で大きな力に耐える形状です。
アーチの両端をしっかり作り固定すれば、相当の荷重に耐えます。

手間がかかる構造の様ですが、実は、生地に「あおり止め」の細工をする必要も無く、フレームの部材もひとまわり小さいもので大丈夫なので、全体を軽量化できて建物への取付ストレスも減らせますし、第一、取付工事の労力を節約できます。

曲面構造はテントの得意種目です。
鳴海テントでは、可能な場合は極力曲面を使うようにしています。
それが、テント屋とお客様双方のメリット(利益)になると信じているからです。


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