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2006年10月20日

どんなところにもテントを

先日の施工です。
順番に御覧下さい。

まずフレーム取り付け。
ちょっと高い場所なので、クレーンで吊上げました。

次は生地の展張作業。

あっという間に完成です。
実際は、それなりの時間がかかってますが。
ちょっと変わった形でしょう。
理由があるのです。
この建物は、道路に対して斜めの壁面になってます。
テントは、窓を潰さない形で設置が条件。
しかし、背の高い車両が入るので、地上からの高さを確保しなければいけない。

そこで、こんな形になりました。
わずかな勾配でも雨が流れるように、また積雪の荷重にも耐えるように「曲面」の採用です。
左右でテントの「出巾」が違うのですが、単純なシリンダー形状の曲面なので「ねじれ」等を生じません。
造形的な効果を考えて、太いパイプで枠を組み、角度の異なる「つり棒」での懸架式です。
雨水も正面ではなく、左右に分かれて落ちるので、下の空間の作業性が高まる事でしょう。

限られた範囲での設計、歪んだスペースへの設置は鳴海テントにご相談下さい。
条件に合ったご提案をできると思います。

2006年10月04日

二段構えのテント

近くの町工場での施工です。
工場内から製品を出す時に「雨よけ」が欲しいとのご注文。
しかし、2階に重量物を吊上げる場所でもあるので「固定式」は不可との事。
そうなれば「可動式オーニング」が最適。

シャッターの上に「テント」を取り付け完了です。
いや、まてよ。
これは「固定式」のテント。しかもシャッターボックスからほんの少ししか出ておらず「雨よけ」の役には立たないんじゃないか?
さっき「可動式オーニングが最適」っていっていたはず。
それでは、次の写真へ。

ね!
「可動式オーニング」がついてるでしょ。
この現場、製品を出してくるのは写真左手のシャッターの方なんです。
どの向きに取り付けても良かったのですが、間口が小さいので、低コストの「住宅用モデル」を採用。
ただし、「住宅用モデル」は出巾が2mまでなので左のシャッターからだと、相当寸足らず。
そこで右側に取り付けなんですが、こちらもほんのちょっと足りないんです。
それに、シャッターボックスが邪魔でもあるので、寸法を稼ぐのと、障害物のシャッターをかわすために「小さな固定テント+可動式オーニング住宅モデル」となりました。
工場の出口側の壁際には、雨仕舞のために「可動式オーニング」の傾斜に会わせて小さな「ひさし」も取り付けました。

フレームを自社加工する鳴海テントですので、このような芸当も簡単です。


2006年09月13日

本当の故障箇所は?

10年ほど前に電動式の可動オーニングを取り付けたお客さまから
「スイッチが壊れたので手配して欲しい」と連絡が入りました。
スイッチは単純な構造なので滅多に壊れません。
モーターが動かないのは他に原因があると思い、点検に行きました。
すると、思った通り。
モーターは時々動きますが、途中で止まってしまう。
動いているときはしっかりしたギア音なので、モーター自体に不具合はなさそう。
さては、あそこかな?

やはりそうでした。
上の写真は巻き取りパイプを回すモーターのヘッドです。
中央に真っ白な部分がありますが、「クラウン」と呼ばれ回転数を感知する部分です。
問題は、その左側にある輪、少し黄ばんでいる部品。
「クラウンリング」と呼ばれているみたいですが、「クラウン」と「パイプ」を繋ぐ部品です。
これが腐食して破損していました。
そのため、回転数を感知できず、とんでもない所で止まったり、止まるべきところで止まらないという症状になります。
最悪はモーターを焼き切ってしまう事にも繋がります。

そこで「クラウンリング」だけ発注。
現在の仕様では黒い樹脂になっていました。
おそらく耐候性を高めたのだと思います。

この黒い新品リングを装着した写真です。
黒いリングには「フランジ」が有るのが見えますでしょうか?
この「フランジ」でパイプ端に引っかかって固定されるのです。
古いリングはこの「フランジ」が削れてしまってなくなっていました。
紫外線で樹脂が劣化したためだと思います。

モーターの全景です。
巻き取りパイプの中に装填されるので、普段はヘッド部分しか出ていないのでブルーの部分は見えません。
このブルーの部分に、モーター本体のコイルや回転子、減速ギアなどがコンパクトに入っています。

モーターユニットは10万円もする高価な部品です。
それに比べて「クラウンリング」は、送料を含めても桁が二つ違います。
安いんです。(高い方に二つじゃン千万円ですから)
モーター本体の焼き付きなどは、モーター全体の交換をしなくてはなりませんが、単に動かないとか動きが変だという場合、周辺の部品の不具合も考えられます。
現在電動式の可動オーニングをお使いの皆様は、モーターに変化が見えたときは早めにお近くの「テント屋」にご連絡下さい。
早いうちなら「安く」復帰させる事が可能かもしれません。
そして、動かない原因で一番多いのが
「コンセントからプラグが抜けてた」
です。
露出形スイッチの場合、スイッチボックスから出ている電源線を追っていって見て下さい。
ちゃんと壁のコンセントにささっていますか?
これは無料で直る秘けつです(笑)

2006年08月05日

テント張替で様変わり

今日の施工です。
まずは完成した姿から。

倉庫の前の荷捌きスペースにかかっているテントです。
今日は土曜日でお客さまは休業日。
普段は、このテントの下で倉庫から出した品物をトラックに積んでいるのです。
しかし、この張替を行う前はこんな姿でした。

6月28日夜の「ヒョウ」の被害です。
相当に劣化して弱くなっていた生地は、パチンコ玉級のヒョウに蜂の巣のように撃たれました。
「綺羅星の如く」を通り越した状態でした。
今日の午前9時まではこの姿で、作業を始めて6時間後、午後3時には上の写真のように完成です。
フレームの再塗装も行ってます。

お店や工場の休業日の1日だけで、すっかり綺麗に様変わりします。
あなたのお店や工場、倉庫のテント、すっかりすっきりさせてみませんか?
翌日、従業員さんたちが出社した時、その変わり映えにビックリすること請け合いです。
ましてや、立ち寄るお客さまおや。

テント張替工事は鳴海テントへご用命ください。

2006年07月04日

テント倉庫の緊急補修

先月28日の夜、さいたま市では「ヒョウ」が降りました。
瞬く間に暗くなった空から、大きいものでビー玉、小さいのはパチンコ玉のヒョウが、強風に吹かれて水平に飛んでいました。
家の窓ガラスに、まるで石礫(いしつぶて)を投げられている様な、凄い音がしました。
埼玉県北部の熊谷市ではピンポン球級のヒョウが降ったそうで、車のボディーもへこんだとのこと。
それに比べればまだ良かったのですが、久しぶりのヒョウにびっくりしました。

その翌日、現場での取付作業中、携帯電話に「昨日のヒョウでテント倉庫の屋根に穴があいてしまった。すぐ補修して欲しい」とのコール。
現場を確認に行くと。

この状態でした。
このテント倉庫は設置から15年を経過。
破損した部分は、倉庫内の「明かり取り」の為に「透光性生地」を使った部分でした。
「透光性生地」は、樹脂が透明なので、樹脂自身も中の基布も紫外線の影響を受けやすく、劣化が早いという短所を持っています。
経年劣化で樹脂や基布の強度が極端に落ちていたところに、ヒョウで穴があき、そこに出入り口から突風が吹き込んだので、風の力が穴のあいた屋根へ向かって一気に破損させた様です。
根本的な解決は、全体の張替ですが、会社の稟議も通さねばならないし、加工を急いでも相当の日数が掛かります。
そこで、帆布の原反を使って破損部分の補修を行いました。

これが完成の姿です。
まだまだ丈夫な部分と同じシルバーの帆布を使い、テント・シート生地用の接着剤とシール材を使って、破損している部分を覆います。
生地巾だけでは重なりが出来ないので、あらかじめ巾継をして、1.3m巾にしておきました(生地巾は約1m)
それを棟木から軒まで接着です。「屋根の上のバイオリン弾き」ならぬ「屋根の上のシート貼り」です。
補修用生地の1枚の長さは5m、6か所有るので合計30m分の接着でした。
丸1日要しましたが、施工の翌日にも「夕立ち」がありました。
緊急の補修ですが、雨漏りは無かった様です。

この現場は、全体の張替の見積依頼をいただきました。
過去に施工した物件については、可能な限りケアを行います。
「テント倉庫」「シートハウス」のご用命も鳴海テントまでどうぞ。

2006年02月17日

あっちが見える「壁」

施工例です。
前出の粉体を扱う工場です。
二階建てになっているプラント。下にはグレーのキャンバスで作ったホッパー(じょうご)が見えます。

透明壁

二階部分を覆う透明な膜体が見えますでしょうか。
舞い上がる粉体を押さえるために「壁」を作るのですが、不透明な材料では見通しが効かず、作業安全上支障があります。
そこで透明な塩化ビニールフィルムです。
透明ならばガラスでも良さそうですが、ガラスは重くもろい素材です。
大きな面を覆う場合、アルミサッシの様に頑丈な「枠」が必要になります。
また、万が一割れた場合、階下の人に怪我を負わせる可能性もあります。
透明塩化ビニール膜ならその心配はありません。
それに、とても安価で形も自由に加工できます。

明るく、清潔で安全な作業環境づくりに、軽くて安価な「塩ビ膜体」が貢献致します。
ご相談は鳴海テントへどうぞ

2006年02月08日

でっかい逆さズボン?

まずは、昨日の雨漏りの修理
樋から漏れていたのではなく、テントの先端のスカートが、風で乱れて樋から外れたのが原因でした。
漏れどころか、樋に入るはずの雨水が全て落ちていたとの事。
通風を考えてスカートを貼付けなかったのがいけなかったのです。
しっかり接着剤で固定しました。

布シュート

ついでに、この工場に納めた過去の品を撮ってきました。
上の写真の真ん中、人が絞っている灰色のモノが、なんか逆さまの「ズボン」に見えません?
このプラントは、上から「粉体」が二本のパイプを通って落ちて来るのですが、その最後の部分を「キャンバス」で作ったのです。
元々その部分はステンレスの「ホッパー(じょうご)」だったのですが、粉体が湿気を帯びて内側にこびり付くトラブルが多発でした。
柔らかいキャンバス製に替えた事で、こびり付きが無くなり製品の歩留りが向上し、メンテナンスも楽になったそうです。
素材は平岡織染ウルトラマックスを使っています。
この素材は表面にフッ素コーティング加工がされています。
フッ素面が湿気を含んだ弱アルカリ性の粉体に耐久性があり、また付着しにくい為にこの工場では随所に使っています。
ただ、その効果の為にフッ素面の「表」を内側にしています。
つまり、写真の灰色の生地は、実は裏面が見えているのです(内側はシルバーです)
シート生地素材のちょっと風変わりな使い方の例です。

柔らかいキャンバスは、どんな形にも加工できます。
狭い空間に多くの機械や配管を配置せざるをえない工場内プラント。
キャンバス製のアタッチメントが不可能を可能に変える事ができるかもしれません。
鳴海テントにご相談下されば、良い解決策を見つけられるかもしれません。

2006年02月07日

修理に行かなきゃ

今日の「さいたま」は、真っ白な朝
今シーズン二度目の積雪になってしまった。
前にエントリーした「敷地の隙間埋めテント」の内部写真です。

倉庫内側

「積雪の無い関東地方なら問題ない構造」でしたが、今日、お客様から「樋から雨が漏れてる」とのご連絡。
おそらく、樋の中に雪が溜まり、傾斜の緩い樋のジョイントから少しずつ漏れているのではなかろうか。
とにかく乾燥しないと防水処理ができないので、明日行ってみる事にさせていただいた。
雨漏りは申し開きのできないトラブル。
もしかしたら落ち葉などのゴミも溜まっているかもしれないので、掃除も一緒に行う予定。
真摯に対応いたします。

2006年02月06日

再北限の施工現場

弊社の歴史的写真です。
1989年の写真なので、17年前になります。

二戸現場

現在の「八戸自動車道」が、まだまだ建設途中の頃
二戸(二戸は確か岩手県だったと思います)地内の工事現場です。
写真の鉄骨上屋の膜体を製作・施工しました。
大手の道路建設会社からの依頼でした。
鉄骨部分は、その建設会社製です。
膜体は、鉄骨と一緒に現地に運ばれ、我々は東北新幹線に乗り、当時の終点盛岡から在来線で二戸駅まで行き、現地事務所の方に迎えに来てもらいました。
現場は、山の奥の奥でした。
現地の「鳶職」と一緒に鉄骨上を歩いて張り込みをしました。
この上屋は、道路工事現場での作業用車両のメンテナンス基地だそうです。
八戸自動車道の工事が終了後は、広島に運ばれて使われると話していました。
おそらく今では「廃棄物」となって、何処かの最終処分場の地下に眠っていると思います。

創業44年目の弊社ですが、この現場が「再北限施工現場」です。
作業後には、泊まった宿(この宿が、瀬戸内寂聴さんの天台寺近くで寂聴さんの事を宿の人がたくさん話してくれました)で、ご主人が一升瓶を抱えて来て、我々と酒盛りになるという、とても牧歌的な仕事だった事を記憶しています。

2005年12月19日

敷地の隙間お埋め致します

ある洗剤メーカーの倉庫と倉庫の間を埋めるテントです。

まず、こんな風にフレームをかけました。

その上に生地を張り込んで完成です。
写真の角度が違うので分かりにくいかもしれません、ごめんなさい。

まさに「ニッチ(すきま)産業」な当社らしい物件でした。
何故かって?、3棟の倉庫(しかもテント倉庫)の間の空き地を埋める仕事でしたから。

<どちらの写真も画像クリックで大きな写真を御覧いただけます。>

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