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木綿のハンカチーフ、いやシート。

珍しく、綿帆布のシートの注文が入りました。
何故珍しいかと言うと、最近はシートと言えばポリエステル基布に塩化ビニールを含浸(がんしん)させた「ポリエステル帆布」が、ほとんどだからです。
軽く丈夫で長持ちなポリエステル帆布なので、綿帆布が負けるのもしかたありません。

写真左が綿帆布、右がポリエステル帆布です。
共に「OD色(オリーブドラフ色)」いわゆる自衛隊色とか国防色と言われる色です。
生地は裁断した後、巾継をする為にミシンの懐に入る大きさに畳みます。
あとはひたすらミシン縫製での加工です。

ハトメも打って仕上がりました。

綿帆布は、重くて、湿ったまま畳んでしまうとカビが生えるし、防水は「防水液」を表面に塗布して実現しているので一定期間を経るとだんだん防水性が低下してしまうなど短所が多いのですが、今回ご注文いただいたお客様には綿帆布を選択する理由がありました。
ひとつは、角の鋭い荷を積むお客様。
ポリエステル帆布は、全体的には丈夫ですが、鋭利なモノに当たるとぽちっと穴があいてしまうのです。
その点、厚手の綿帆布は尖ったものが当たってもなかなか突き抜けないのです。
二つ目は、高温のアスファルト合材を積むお客様です。
表面が塩化ビニールのポリエステル帆布では、アスファルトの高温で樹脂が柔らかくなり、アスファルトがこびり付いてしまうのです。
綿帆布ならば、こびり付きは無く快適に使えるのです。
他にも、綿帆布には適度な「通気性」があるので、蒸れてしまうのを嫌う「青果」や「生花」を扱う方にもお使いいただいています。
過去には「医療用酸素ボンベ」を運ぶお客様にもお使いいただきました。
ポリエステル帆布だと、夏の高温時に積荷のボンベが過熱して圧力が上がり、緊急弁が開いてしまうのだそうです。綿帆布だと繊維の厚みの断熱性と、適度の通気性で過熱が押さえられるとか。

天然素材の「綿」なので、廃棄時にも「可燃物」として焼却処理もできます。
また、キャンバスとは、もともと綿生地の事なのです。
天然由来という点で、バッグや帽子に使われるのも、この綿帆布の薄手生地です。
自然から戴く素材も上手に活かして使っていきたいものです。

素材データ
使用生地 綿帆布(平岡染織 スリーダイヤ)9号 OD色


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